粟柄林道は、福井県美浜町から滋賀県に抜ける林道であるが、福井県側から入って、県境の所で通行止めとなっている。大御影山へと続く県境稜線は、この県境からであるが、登山道は、この林道を滋賀県側に1時間ほど歩いた所から始まっている。この登山道は、昔の近江坂の一部で、登山口から逆に滋賀県側に歩けば、今津町の酒波寺に続いている。
一方、この県境稜線上にも、高島トレールの一部として、結構しっかりとした道があるので、この道を紹介する。(2020.06.06一部修正)
逆コースとなるが、粟柄林道の県境からのコースを紹介する。なお、粟柄林道は、通行止めになっていることが多いので、事前に美浜町役場に確認しておいた方が良い。
美浜町新庄から粟柄林道に入り、県境を目指す。大谷山登山口を過ぎると、すぐに県境となる。林道は、県境で通行止めとなっており、鎖がかけられている。通常、大御影山へは、この林道をさらに1時間ほど歩き、滋賀県側の登山口から近江坂の古道に入るが、県境から直接近江坂に向かうことにする。
鎖で止めてある林道を50mほど進むと、右手に少し開けた地点がある。ここが登り口であり高島トレールの標識が設置されている。この先は、トレールの一部として整備されたのか、ジグザグにしっかりとした道が続いている。道が急坂となると、支尾根の上に出る。支尾根を少し登ると、突然、左手から深く掘られた古道が合流する。
この合流点からは、しっかりとした古道が近江坂に向かって続いている。道もなだらかとなり、ブナなども点在する気持ち良い道である。また、イワウチワの群落もあり、季節には目を楽しませてくれる。所々、立ち木が邪魔をしている所もあるが、深くえぐられた古道が続く。このような道を約30分も歩けば、近江坂の古道に出会う。ここは、滋賀県側登山口から約20分程登った地点であり、近江坂を辿れば約40分で、大御影山山頂に着く。 (2020.06.06最終踏査、一部修正)
粟柄林道県境→20分(15分)→古道出合→30分(20分)→近江坂出合→40分(30分)→大御影山