県境稜線 R 駒ヶ岳~熊川(国道303号線)

 熊川は、昔の鯖街道の中継地の熊川宿として知られ、現在昔の宿場町が復元、保存されている。

 駒ヶ岳から明神谷分岐(P744の手前)の間は以前遊歩道が整備され、今も気持ちの良い尾根歩きを楽しめるコースである。明神谷分岐からは、福井県側の林道に下る道があり、林道を経由して駒ヶ岳の登山口のある白石神社跡に行くことができる。なお、駒ヶ岳から約15分の所に、駒ヶ越の道が滋賀県側に向かって下っている。

 またこの先も、P693までは中央分水嶺の高島トレールとして良く歩かれているが、植林帯であまり楽しくない。

 その先は道はないものの、薮漕ぎの必要はない。ブナ林やカエデの森など、気持ちのよう所が次々と現れ、楽しい尾根歩きが出来る。ただし、何箇所か注意すべき所もあるので、しっかりと読図しながら進んでほしい。また、近年シダやユズリハが生え混んでいる箇所が出始めているので、要注意である。熊川手前のP487から先は滋賀県側の採石(土)場の境を歩くことになるので、充分注意して進んでほしい。 

 なお、この区間は、熊川からP487への間が急斜面で、下山には不向きなので、熊川から駒ヶ岳に向かって歩くことをお勧めする。 (2019.09.21 一部修正)


コース紹介

 

コース案内は、「駒ヶ岳~明神谷分岐点」と「熊川から明神谷分岐点」に分けて紹介する。
<駒ヶ岳~明神谷分岐点>
 駒ヶ岳山頂から、キャンプ場方面へ10分程戻ると、右手に明神谷への標識がある。右手方向へ向かうと、こちらにもブナ林の緩やかな尾根が続いている。この尾根は、県境尾根であり、以前道が整備されこともあって、現在も快適な道が残っている。秋には、すばらしい紅葉の森が見られる。なだらかな下りの後、二つ目の小ピークで、道は南東方向に曲がる。さらに小さなピークを越えると、道は稜線からはずれ、左手に入っていくが、ここには小さな池がある。水がある時期には、すばらしい雰囲気の所である。池の左手を回り込み、稜線に戻り、さらに稜線を進む。緩やかな登りを続けると、P744手前の明神谷への分岐に着く。ここから、明神谷の林道へ下って行くが、この分岐には標識がある。ここまで、駒ヶ岳山頂から、1時間程である。 (2019.09.17 最終踏査、一部修正)

 

<熊川から明神谷分岐点>

 国道303号線の福井・滋賀県境にある天増川入口バス停から登り出す。コンクリートの階段を登ってから、しばらく沢沿いに歩くと沢が二股に別れるので、その間の尾根を登る。最初は植林帯、その後は、自然林の急尾根である。足下をしっかり固めて登っていく必要がある。20分ほど登るとちょっと一息つける場所がある。そこからも急坂であるが、尾根は綺麗で疲れを忘れさせてくれる。30分ほど頑張ると、左手が採石場で切れ落ちている場所に着く。この辺りは、斜面も急で、左手が切れ落ちているので、注意して歩いて欲しい。採石場との境が県境稜線となっており、芝の張られた尾根を登っていくと、採石場の一番高い場所にでる。そこからは、林の中に入り、しばらくで、P487に着く。

 そこからは、なだらかな尾根が続き、左手が植林、右手が自然林となっている。一旦植林が切れ、再び植林帯が出てくると、三等三角点559.6mに着く。ここには、「布袋岳」と書かれた立派な標識が付けられていた。

 ここからは一旦西向きに進み、緩やかに左手に曲がっていく。この辺り、トリカブトの群生で、左手が植林のパターンが続く。次の小ピークで右に曲がると、植林がなくなると同時にシダが繁茂してくる。さらにこの先で右に曲がると、今度は右手に植林が現れる。この辺りは歩きやすい尾根で、しばらくで、次のP487に着く。

 このピークは広く、行く方向がわかりにくい。一旦、西方向に進み、左手に回り込むように行くと良い。右手の植林境界との尾根に誘い込まれ易いので、細心の注意を払ってほしい。正しいルートに行くと、植林が消え、綺麗な林が広がる。やがて尾根は右に曲がるが、この辺りはカエデの木が多い。なだらかで、気持ちの良い所である。やがて尾根は左に緩やかに曲がり、尾根は細くなり、植林が出てくる。登りに差し掛かると、植林は消え、綺麗な尾根となり、P562に着く。

 このピークを過ぎると、植林交じりの尾根となり、鬱陶しい。次のピークでは、左に尾根があり、右に折れる。植林はなくなるが、尾根上にユズリハが出てきて、歩き難い。この先も、ユズリハが出始めており、今後どうなるか心配である。少しでユズリハも終わり、、歩き易い、綺麗な尾根道となる。この辺りも、カエデが多い。次の小ピークで尾根は緩やかに右に曲がる。少し下って、広い尾根を緩やかに登っていくと、P628に着く。このピークは植林の中で鬱陶しい。

 ここで右に曲がり、両側植林の尾根道を進む。次の小ピークでは植林も消える。次の小ピークで、植林が現れるが、すぐに気持ちの良い尾根道となる。細長いピークを越えると、すばらしい尾根道となり、P641に着く。

 この辺りは、このコースで最も気持ち良い場所で、なだらかな尾根が続く。ただ、この辺りの綺麗な林も、下がシダに覆われ、以前ほどの綺麗さはない。P693の登りに差し掛かると山は少し荒れた感じとなり、左手にこんもりとした植林が現れると、平らな山頂のP693に着く。ここには、「駒ヶ岳」「横谷越」の標識がある。

 ここでは左手に曲がるが、直進しないように要注意である。ここからは、中央分水嶺で、最近は高島トレイルとして良く歩かれている。ただし、植林の中で、楽しくない道である。急に下って、緩やかに登っていくと、杉林の中のP744に着く。

 ここからも植林の中の尾根道を進むと、左手に林道が現れ、すぐに、明神谷に下る道の分岐に着く。 (2019.09.17 最終踏査、一部修正)

コースタイム

<駒ヶ岳~明神谷分岐点>
駒ヶ岳→60分→明神谷分岐点

 

<熊川から明神谷分岐点>
天増川入口バス停→1時間15分→P487→20分→三角点559.6→25分→P487→45分→P562→30分→P628→30分→P641→15分→P693→30分→P744→5分→明神谷分岐点

地  図