県境稜線 N 野田畑峠~三国岳(峠)~クチクボ峠

 野田畑峠~三国岳(峠)間は、登山道として整備はされていないが、標識も設置しており、また、林も疎林なので、問題なく歩くことができる。
 さらに、その先のクチクボ峠までは、主に京都府側から三国岳に登る登山道となっており、ブナのきれいな林の中を歩くことができる。なお、クチクボ峠は、名田庄・挙野地区と、京都府美山町を結ぶ峠道であり、福井県側からは途中まで林道を使い、その先稜線に登ることができる。(山と峠の項を参照)

 

 

(注)クチクボ峠の名称は、福井県側で使われており、滋賀県側では、ナベクボ(鍋窪)峠の名称が使われているようである。このHPでは、クチクボ峠の名称を使わさせて頂きます。


コース紹介

  逆コースとなるが、クチクボ峠から三国岳(峠)を経て、野田畑峠に至るコースを紹介する。

 クチクボ峠から先は、ブナ林の中の一直線の登りとなる。左側のうっとおしい杉林も消え、周囲全体が広葉樹の美しい林となる。ただし、ユズリハが生え混んできており、今後は、要注意である。(2022.8追記)やがて尾根が細くなり、左手に長池と呼ばれる湿地に出る。湿地の左手上部に見えるのが三国岳であり、湿地を回り込んで20mほど登れば三国岳山頂に着く。こぢんまりとした山頂からは生杉の集落がすぐ近くに見え、周囲の木に遮られ360度の展望とはいかないが、百里ヶ岳などの山々が展望できる。なお、多人数で昼食をとる場合は、先ほどの長池の横の広場辺りが良い。

 山頂から先ほどの広場へ下り、そこを抜け左手の尾根を進む。最初のピークを越えた辺りからは、右手へ回り込むように進んでほしい。どうしても767m(三角点あり)のピークに向かってまっすぐ進みやすいので、注意が必要である。この辺りは尾根が広くなっており、尾根筋がわかり難い時は、目の前の767mのピークを目指して進む。

 767mのピークの下りは、尾根が広く、方向が定め難いが、その先は、尾根ははっきりし、進みやすい。やがて道は南方向に曲がり、ゆっくりと登っていくが、800m地点で、Uターンするように野田畑峠方面へ向かう。逆方向から来た場合、直進する方向の踏み跡が明瞭であり、直進してしまいやすいので、注意が必要である。ここには、しっかりとした標識とともに、「435」と記された石柱がある。山頂からここまで約50分である。

 Uターン後は、比較的道はわかりやすいが、2箇所、急な下りがある。まずは、800m地点からの下りで、特に鞍部に近付くと急になる。少し、右手にトラバースするように下ると良い。730mのピークを越えると道は一旦北方向を向き、やがて西方向へ回り込むようになると、野田畑峠手前の鞍部に着く。ここから右手に下ると、永谷からの登山道に合流する。鞍部からピークを越え、急斜面を下ると、野田畑峠に着く。野田畑峠までは、先ほどのUターン地点から約30分の道のりである。

 このルートは、ヤブはあまり濃くなく、また踏み跡程度の道が付いており、ヤブこぎといった感じはしないが、地形が複雑で、また、まぎらわしい踏み跡がいくつもあるので、常に自分のいる位置を確認し、磁石で進んでいる方向をチェックしながら進んでほしい。特に、767m三角点手前と標高800m付近が要注意である。(三国岳(峠)~野田畑峠までは、2015.11.12再踏査、一部修正、クチクボ峠~三国岳(峠)までは、2022.08.06再踏査、一部修正)

コースタイム

クチクボ峠→30分(20分)→三国岳(峠)→50分→800m地点→30分→野田畑峠
(逆コースも、ほぼ同じコースタイムで歩けると思われる。)

地  図