小浜市下根来集落の裏手にある三角点「小栗」は、特に登山道があるわけではないが、歩き易い尾根が続いており、テープもしっかりしているので、登りやすくなっている。
ここでは、下根来集落の中にある八幡神社の裏手から、P357、P492を経て、三角点「小栗」へ登り、下りは、P556、P386、P227を通る尾根を下るルートを紹介する。このルートは、最初かなりの急登が続くが、途中大きな岩があったり、上部には、池があったりと、バラエティーに富んだコースで、道はないものの、道があるのと同じように歩ける。山頂付近は、広く、平らなところで、綺麗な林が広がっている。一方、下りの尾根は、少し小さな木が邪魔になるところもあるが、なだらかな尾根で、下りに使うのには良いと思われる。
また、山頂から、桜谷山(「天狗の峰」との表記もあり)に向かって、綺麗な尾根が伸びている。歩き易く、気持ちの良い尾根なので、あわせて、紹介する。
①下根来集落からの三角点「小栗」周回コース 対象:中級コース
小浜市でお水送りの行事の行われる神宮寺、鵜の瀬の先に、下根来集落がある。この集落の中にある八幡神社の裏手が登山口になる。神社の駐車場に車を止めさせてもらい、神社の裏手にある石段を登る。しばらくは、杉林の中の急坂が続くが、やがて自然林の尾根となる。伐採地を過ぎ、さらに進むと、岩が出てくる。ケヤキの大木があったり、岩場を巻いたりしながら、綺麗な林の尾根を登る。岩の上にブナがのっている所を過ぎると、492mのピークに着く。ここまで、1時間20分程である。
尾根が細くなり、右手の谷が迫ってくる。谷には小さな滝も見え、さらに登ると小さな池に出る。この辺りは広々として気持ちがよい。さらに登ると、右手から尾根が合流してくるが、この尾根が、下りに使う尾根である。ここを左に進むと、やがて、山頂に着くが、同じ道を下る場合、テープを付けておかないと、迷ってしまう。
山頂は、広々としており、綺麗な林が広がっている。また、木地山峠へと続く尾根が、おいでおいでをしているようである。なお、山頂が広いので、帰り道を失いやすい。下る方向にテープを付けておかれることをお奨めする。
下りは、元来た道をしばらく戻り、登ってきた道を右に見送って、はっきりとした尾根を進む。左手の斜面が、常緑樹で、秋は尾根がわかりやすい。P556を過ぎ、さらに下っていくと、尾根が自然と右に曲がっていく。この先、尾根はなだらかに下っていくが、時々、植林が現れたり、また、背の低い木が行く手を邪魔することもあるが、概ね、歩きやすい尾根である。さらに下ると、左手に集落が見えるようになり、鹿よけのネットの所を経て、桧の急な尾根を下ると、道路に出る。ここには、無断入山禁止の看板(山菜等の採集禁止)がある。ここから、八幡神社までは、5分とかからない。
■コースタイム
八幡神社→1時間20分→P492→1時間→三角点・小栗→1時間30分→下山地点
②三角点「小栗」~木地山峠 対象:中級コース
山頂からは、はっきりとした尾根が、南方面に延びている。最初はゆっくりと下って行き、やがて方向を東に向かうようになると、今度はゆっくりと登りだす。尾根上は、ブナなどの広葉樹が広がり、気持ちの良い尾根である。なお、最低鞍部手前の小ピークから、右手方向に、P547を経て、上根来集落に下るルート(次項参照)もある。
最低鞍部より、ゆっくりと登りだす。このあたりも綺麗な林が続く。登りが少し急になり、桜谷山(824m)手前のピークに着く。桜谷山を経て、木地山峠に下るのも良いが、この手前ピークから、右手の尾根を下ることにする。
最初は、急な下りが続くが、ルートは比較的はっきりしている。やがて、尾根が緩やかになってきた頃、左手から、木地山峠から上根来集落に下山するルートと合流する。(最終踏査2021.03.20)
■コースタイム
三角点・小栗→40分→桜谷山手前ピーク→20分→木地山峠道合流(かやの峠)→45分→上根来集落
③上根来集落からP547を経て、小栗~桜谷山の稜線へ 対象:中級コース
上根来集落に上がった地点から、左手の集落に入っていくと、東登り口の表示がある。登り初めは、急な尾根であるが、分かり易い尾根である。右手には、植林がある。15分ほど急登を続けると、だんだんと傾斜は緩やかになり、植林もなくなる。綺麗な広葉樹の尾根を進むと、尾根の分岐に着く。ここには標識が設置されており、標識に従って、左に曲がっていく。この先も綺麗な尾根が続く。P547から少し下り、登り出す。この辺りは、アセビが繁茂してきている。ブナの大木が多くなった尾根をさらに登り続けると、小栗から桜谷山に続く尾根に出る。左に行けば小栗、右に行けば桜谷山(天狗の峰)となる。
■コースタイム
上根来集落内駐車スペース→10分→東登り口→40分→尾根分岐→40分→小栗~桜谷山尾根