国道27号線を敦賀方面に向かい、美浜駅を過ぎて左手に見える山が天王山である。頂上付近に大きなアンテナが建っており、すぐに分かる。山頂付近には、廣嶺神社があり、また登山口には鳥居が建っており、信仰の山の雰囲気である。ただし、山頂付近のアンテナのせいで何となくアンバランスである。
標高も低く、簡単に登れるので、ちょっとしたハイキングに最適である。途中は雑木林であるが、きれいな尾根であり、晩秋の紅葉の頃や、初冬の日だまりの散策に良い所である。
登山口は美浜町の坂尻から、林道を少し入った所にある鳥居の所である。そこからの登山ルートとしては、山道を使うコースと、林道(中継所アンテナの保守用の道路となっており、一般車は通行不可)を進むコースがあるが、途中で交差したりするので、山道のコースを中心に、両方を織りまぜて紹介する。
①坂尻から天王山へ ■対象:家族向けハイキングコース
小浜から国道27号線を敦賀方面に向かう。JR美浜駅を過ぎ、最初のトンネル(椿トンネル)を出てすぐに、信号の一つ手前の道を左折する。すぐ道は二つに分かれるが、左の道を行く。(右の道は、坂尻集落に入って行く。)この先、道は通行止めとなっているので、手前に駐車する。道は細くなり、その後、左に道を1本分けるが、そのまま直進する。すぐに、林道は終点になり、その右手に神社の鳥居がある。
山道を行く場合は、鳥居をくぐって正面の階段状の道を進む。しばらくは、檜の植林がしてあるが、すぐに雑木林の中の気持ちの良い道となる。道はしっかりとしており、急な斜面をジグザグに登って行く。約25分で林道に出るが、林道には、Noの付いた看板が立てられており、ここは、No.27である。
林道を横切り、急な階段の道を登る。すぐに先程と同じようなジグザグの道となる。振り返れば、木々の間から坂尻方面の海が望まれる。10分程で左から道が合流する。この道は、林道のNo.22の看板を少し過ぎた所の左手に、山に入る道があり、そこから続いている。この道も気持ちの良いコースなので、登り、下りのいずれかに利用しても良い。
この分岐からは少しの間なだらかな尾根道が続き、再び急登となった所で、また林道を横切る。先程の分岐から5分程である。さらに10分程行くと、古い大木が現れ、鎮守の森の雰囲気が漂う所に着く。右手に古い鳥居があり、その奥の小さなお堂には廣嶺神社と記されている。残念ながら、この辺りからは周りの展望は望めない。
山頂は、この神社の奥にあるので、往復してこよう。神社の奥の方向に少し盛り上がったような所が見えるので、その方向を目指して進む。少し下り、ちょっと登り返すと、5分ほどで三角点のある山頂に着く。三角点の周りは、伐採されており、広場のようになっている。残念ながらまわりの木々が邪魔をして展望は良くないが、木々の間から三方五湖や常神半島方面などの海岸線が見える。
再び、神社の所まで戻ったら、今度はアンテナの所へ行ってこよう。先程登って来た道をそのまま直進し、下って行くとすぐに、海上保安部の無線中継所があり、さらに下った所にNTTの大きな無線中継所がある。林道はここまで上がって来ている。広場になっており、お弁当を広げるには良い所である。周囲の木のために、すっきりとした展望は望めないが、木々の間から若狭湾や三方五湖が望まれる。
帰りは、もと来た道を引き返しても良いし、林道を下っても良い。林道を戻ってもさほど時間は違わない。
■コースタイム
林道入口→10分(10分)→登山口→25分(15分)→No.27看板→25分(15分)→廣嶺神社
( )内は、逆コースのコースタイム
(神社から山頂往復:10分)
(神社から無線中継所往復:10分)